「特定色域の選択」を使って、「あるある………!」なトーンジャンプを修正!(Creative Station補完記事)

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「特定色域の選択」を使って、「あるある………!」なトーンジャンプを修正!(Creative Station補完記事)「特定色域の選択」は色を変える、彩度を変えるだけではなく、トーンを滑らかにすることにも使えたりします、というエントリです。
Adobe Creative Station:思い通りに修正しよう!Photoshopの使い方〝詳細〟解説⑤ 簡単に鮮やかさを取り戻せる、「特定色域の選択」の使い方の補完記事でもあります。特定色域の選択の詳細は、リンク先で詳しく説明しましたのでまずそちらもご覧ください。

連載の他の記事はauthorページからどうぞー

特定色域の選択とトーンカーブを組み合わせて補正

「あるある………」な写真ですね。顔の陰に強い赤が出てしまって、トーンの繋がりが壊れています。

モデル:Ayako Sakurai (@A_y_a_k_0)

特にお酒の出るイベント……ホテル会場の祝賀会とか、でコンデジで適当に撮影した写真はこんな感じのものが多くないでしょうか………

陰の強い赤をなんとかして、トーンジャンプも抑えたいですね。
いろいろなやり方がありますが、今回は肌の陰の段差を特定色域の選択を使って滑らかにし、トーンカーブで仕上げてみましょう。

全チャンネルを確認する準備

このようなトーンジャンプのある画像を補正するには、チャンネルごとにどんな状態になっているのか、を確認しながら行います。

RGBの各チャンネルを観察しながら楽に補正できるようにしてみましょう。
チャンネルパネルの表示では少し小さすぎますので、よく見えるように、ちょっとだけ下準備をします。手順が多いので、ひとつひとつ確認しつつ行ってみてください。

以下の手順は、チャンネルがどう動いているのかを分かりやすくするため、元画像+R/G/Bチャンネル画像を一度に見渡せるようにするものです。慣れてきたら、チャンネル表示をキーボードショートカット(MacならCommadnd+2〜、WinならCtrl+2〜)で切り替えながら補正してみてください

ウインドウを複製して並べる

Photoshopの「ウインドウ」メニュー>アレンジから、「(ドキュメント名)の新規ウインドウ」を3回、選択します。

ウインドウが4枚になります。この「〜の新規ウインドウ」は、ドキュメントを複製するのではなく、ウインドウ表示だけを複数作ることができるコマンドです。拡大率や表示内容を変えて同じドキュメントを観察することができます。

次に、ウインドウ>アレンジから、「4アップ」を選択します。すると、4つのウインドウがきれいに並べられます。

全てのウインドウで拡大率を揃えるには、ウインドウのどれかひとつで良い感じにズームしておいてから、ウインドウ>アレンジ>すべてを一致 を選択します。

各ウインドウの表示チャンネルを切り替える

必要なチャンネルのみ表示されるように、他のチャンネルの目玉をクリックして消す

チャンネルパネルを表示しておきます。
4つのウインドウをそれぞれ選択してから、チャンネルパネルの目玉をクリックして、レッドチャンネルのみ、グリーンチャンネルのみ、と表示を分けていきます。配置や順番は好きにしてください。

RGB/R/G/Bがそれぞれ別々に見えるようになります。
できあがったら、カラーで見えているウインドウを選択しておいてください。

初期設定では、各チャンネルはレッド、グリーン、ブルーの色で表示されます。このままだと状態がよく分からないので、Photoshop環境設定>インターフェースで「チャンネルをカラーで表示」のチェックを外して、チャンネルをグレースケールで見られるようにしておきましょう。

これで、チャンネルを確認しながら補正する準備が整いました。

再度。上記手順はある程度アクション化できますが、めんどくさいし、慣れてきたらウインドウを分けずにコマンドキー(Win:Ctrl)+3(レッド)、コマンドキー+4(グリーン)……とショートカットキーでチャンネル表示を切り替えながら補正してみましょう。

特定色域の選択で、トーンの繋がりを滑らかにする

では実際の補正を行っていきます。
「特定色域の選択」調整レイヤーを乗せます。

レッド系とイエロー系を選択して、それぞれ「相対値」で次のように設定します。

こうなりました。

動かし方は?

  • 陰が赤く
  • 段差ができている

これを解消するため、まず「段差」を特定色域の選択でなんとかしようとしています。
Rチャンネルを見ると、アニメの陰塗りのような段差がありますね。これをRチャンネルを暗くして、コントラストを付けるため、シアンスライダをプラスしてレッドチャンネルを暗くします。
グリーン、ブルーチャンネルはギザギザの段差がついています。これは逆に、段差が消えるところまで明るくしましょう。マゼンタ(Gチャンネル)、イエロー(Bチャンネル)をマイナスします。「相対値」を選んでいるので、それぞれの暗部が主に明るくなってきました。つまりコントラストを落とせます。

補助的に、ターゲットカラーをイエローにしてブルーチャンネル(イエロースライダ)を操作してブルーチャンネルの暗部も滑らかにしました。

色はかなりおかしくなりましたが、とにかく段差は消えましたね。

自分でやるときは、それぞれのスライダがどのチャンネルに対応しているのかを確認しつつ、「相対値」でスライダを右、左と動かしてください。

必要な所だけをマスクしておく

全体に色がおかしいままでは辛いですから、陰部分のみ特定色域の選択の効果が出るようにします。
調整レイヤーのレイヤーマスクをクリックして選択し、command+I(Win:Ctrl+I)でマスクを反転し、特定色域の選択の効果をいったん隠します。

硬さ0%のよくボケたブラシで、レイヤーマスクを白で塗って効果を出していきます。
※下図はマスク範囲が分かるように、赤で表示しています。

トーンカーブをクリッピングマスクで乗せる

トーンカーブ調整レイヤーを乗せて、command+option+G(Win:Ctrl+Alt+G)でトーンカーブ調整レイヤーを特定色域の選択のクリッピングマスクにします。
こうすることで、特定色域の選択調整レイヤーで描いたレイヤーマスク内だけをトーンカーブで補正することができるようになります。

色を合わせる

特定色域の選択で、色はいったん無視して、段差を解消しトーンを滑らかにしました。今度は、変わってしまった色の方を合わせます。

トーンカーブはこんな風に設定しました。
この画像の場合だと、一番くらい部分、髪部分は、きちんと黒のまま居て欲しいので固定します。肌部分もできるだけ滑らかに繋がるようにR/G/Bチャンネルを動かして色を作っていきます。

トーンカーブで自在に色を作る練習方法は、このあたりを参考に
『Photoshopトーンカーブを「設計」しよう!理屈から入るトーンカーブ 連載4/5 – やもめも』

ベース完成!

これで、トーンを極力滑らかにして、嫌な赤みも取ることができました。

色調補正のベースの完成です。あとはノイズを取ったり、さらに色を補正していってください。


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